2007年12月30日日曜日

裁判員制度考察!

日新聞【耕論】は裁判員制度について述べられている。内閣府の2006年12月の調査で、知っているが80.7%あり、この一年で更に認知度はアップしている事だろう。残念なのは義務であっても参加したくないが33.6%もある事である。お上にお任せの社会から国民自らこの社会を作っていく為に、権利として参加したいと思う人が増えて欲しいものである。
今日の論客の中では、大久保太郎さん・元東京高裁部総括判事の意見には違和感を感じる。氏は【『違憲』濃厚強行を許すな】として「裁判員は表決にあたり裁判官と同じ一票を持つから、実質裁判官だ。これは、憲法80条一項の規定に抵触する。裁判員が裁判に関与する根拠は、憲法のどこにもない。」「また、憲法37条一項は被告の『公平な裁判所の裁判を受ける権利』を保障しているが、その裁判一回限りで何の責任も負わない裁判員が加わった裁判所が『公平な裁判所』といえるのだろうか」と述べている。
80条一項に関しては、裁判員を実質裁判官と看做すことに無理がある。表決で一票を有していようとも全ての権限まで裁判官と同じではなかろう。裁判官と裁判員は違うのである。公平性の議論は、全く官の驕り以外の何物でもなく、国民を愚弄するものである。プロの裁判官が公平で一般国民の行いげ公平で無いなどとよく言えたものだ。
その点、四宮啓さん・弁護士の【司法を国民に取り戻そう】は共感を覚える点が多々あり納得できる意見であった。特に「国民が議論した末の結論こそ『真実』だという考え方を日本社会は身に着けていくだろう」と述べてられるもはまさに、裁判員制度に限らず今後日本社会が目指す道そのものだろう。
また、バレリー・ハンズさん・米コーネル大ロースクール教授が言ってられる「守秘義務」のあり方などの制度は【壮大な実験に注目したい】とあるように今後結果をみてより良いものにしていってもらいたいものである。

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