2007年10月17日水曜日

死刑制度、存続か廃止か!

死刑制度に関して今まで深く考えた事は無かった。どちらかと言うと死刑制度はあって当然と漠然と思っていた程度である。今日の朝日新聞の記事を読んで驚いた次第である。世界的には刑の執行を停止している国を含めて廃止国は130カ国以上あり世界の主流だという。通常の犯罪に対して死刑制度を存続している国は、日本を初めとして、アメリカ、中国、北朝鮮、イラン、イラク、インド、パキスタン、キューバ等々60ヶ国あまりに過ぎないらしい。国連は日本やアメリカ、中国などへの批判を強め、今年中に死刑停止を求める総会決議を可決するらしい。日本は事ある毎に国連の決議があるとか無いとかを良し悪しの判断基準にした議論がなされる。それなのにこの問題では国連無視を決め込むとはどういうことなのだろう。内閣府の世論調査で死刑容認派は1999年には79%だったものが、2004年には過去最高の81%に増えているという。これは、最近の報道姿勢が光市の母子殺害事件を初めとして被害者遺族の思いや発言を大きく取り上げている事が影響しているのではなかろうか。昨日大津地裁で判決があった長浜市園児殺害事件の心神耗弱での無期懲役判決に関しても、被害者の「減刑は許せない」とのコメントが大きく報じられている。被害者感情を重視する姿勢も分からないではないが、その事が判決に影響を与えることに何か釈然としないものを感じる。死刑確定因として日本で初めて再審で無罪判決を勝ち取った免田栄さんが国連で国際社会に死刑制度廃止の必要性を訴えたとの朝日新聞夕刊の記事に接すると【死刑制度は廃止】と考えてしまう。冤罪によって死刑執行がなされることなど絶対にあってはならないことだ。罪の大小を問わず警察のでっち上げなどで有罪になっている人がいるこの国の恐ろしさも考えるべきだろう。今となっても『死刑存続か廃止か』の結論は私の中でです事は出来ない。今後の議論を見極めたいが、もし廃止するのであれば、今の無期懲役が最高刑になるのは絶対に納得できない。終身刑や、何百年といった有期刑(人間の寿命より長い)などは必要であろう。

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